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資金繰り

資金繰り表の作り方|エクセル無料テンプレート構成と項目を解説

公開日: 2026/6/7

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「利益は出ているはずなのに、月末になると口座のお金が足りない」——個人事業主が事業を続けるうえで意外と多いのが、この 手元資金(キャッシュ)の不足 です。これを防ぐ道具が 資金繰り表 です。この記事では、資金繰り表の作り方を、項目(入金・出金・繰越)→エクセルでのテンプレート構成→運用と会計ソフトでの自動化の順にステップで整理します。誇大な表現は避け、出典と条件を併記します。

そもそも資金繰り表とは?利益とお金は別物

資金繰り表は、毎月の「現預金の入り(入金)」と「出(出金)」を並べ、各月末に手元にいくら残るかを把握するための表です。損益計算書(試算表)が「もうけ(利益)」を示すのに対し、資金繰り表は「お金そのものの動き」を追います。

両者がずれる主な理由は、入金と出金の タイミングのずれ です。

  • 売上は発生していても、入金は翌月・翌々月(売掛金)
  • 経費は発生済みでも、支払いは後日(買掛金・カード引き落とし)
  • 借入の返済元金は経費(費用)ではないが、現預金は出ていく
  • 設備投資(固定資産の購入)は一括で現預金が出るが、費用化は減価償却で数年に分かれる

このため、利益が出ていても手元資金がショートすることがあり、いわゆる黒字倒産のリスクとして語られます。資金繰り表は、この「お金が回るかどうか」を月単位で見える化する役割を持ちます。

資金繰り表の基本の項目構成

資金繰り表の様式に法律上の決まりはありませんが、多くの様式は次の3ブロック+繰越で構成されます。シンプルに作るなら、まずこの骨組みを押さえれば十分です。

ブロック内容主な項目の例
① 前月繰越月初の手元現預金前月末の現金・普通預金の残高
② 営業収支(入金)本業で入ってくるお金現金売上、売掛金の回収、雑収入
③ 営業収支(出金)本業で出ていくお金仕入・外注費、人件費、家賃、水道光熱費、通信費、税金・社会保険、その他経費
④ 財務・投資収支本業以外のお金の出入り借入金の入金、借入返済(元金)、利息、設備購入
⑤ 翌月繰越月末の手元現預金①+(②−③)±④

計算の芯はとてもシンプルで、「前月繰越 + 入金 − 出金 = 翌月繰越」 です。そして 今月の翌月繰越が、来月の前月繰越になっていきます。この繰越のつながりで、数か月先まで残高が連鎖して見えるのが資金繰り表の肝です。

「営業」と「財務・投資」を分けて書く理由

入金・出金を 営業(本業)財務・投資(借入や設備) に分けておくと、「本業だけでお金が回っているのか」「借入で穴埋めしているのか」が一目で分かります。とくに借入の 返済元金 は費用ではないため損益計算書には出てきません。資金繰り表で別建てにしておくことで、返済負担が手元資金に与える影響を見落としにくくなります。

ステップで作る:エクセル資金繰り表のテンプレート構成

ここからは、エクセル(表計算ソフト)で自分用の資金繰り表を作る手順です。難しい関数は使わず、足し算・引き算と参照だけで組めます。

ステップ1:縦に項目、横に月を並べる

行(縦)に上の項目(前月繰越→入金→出金→財務・投資→翌月繰越)、列(横)に「4月・5月・6月…」と月を並べます。最初の数か月は実績、それ以降は予定(見込み)として入力します。月初は 向こう3〜6か月程度から始め、慣れたら12か月に広げると見通しを立てやすくなります(期間の目安は運用上のもので、決まりはありません)。

ステップ2:入金・出金の各行を埋める

各月の列に、入金項目と出金項目の金額を入れていきます。ポイントは 「発生」ではなく「お金が動く月」に書くことです。たとえば3月に売り上げて入金が5月なら、5月の「売掛金回収」に金額を入れます。カード払いの経費も、実際に口座から引き落とされる月に出金として入れます。

ステップ3:繰越の計算式を入れる

各月の「翌月繰越」セルに、次の式を入れます(イメージ)。

  • 翌月繰越 = 前月繰越 + 入金合計 − 出金合計 +(財務・投資の収支)
  • 翌月の「前月繰越」セルは、前月の「翌月繰越」セルを参照(=直前の月の繰越セル)

こうしておくと、どこか一つの金額を直すだけで、以降の月の残高が自動で連動します。月末残高がマイナスになる月が出たら、入金前倒し・支出の先送り・借入の検討など、対策を打つべき月が見えてきます。

ステップ4:実績で毎月更新する

月が締まったら、その月の「予定」を「実績」に上書きします。予定と実績のズレを見ると、自分の事業の入金・出金のクセ(季節変動や支払いの偏り)が分かり、翌月以降の精度が上がっていきます。テンプレートをゼロから作るのが大変な場合は、公的機関や金融機関が配布する無料様式を出発点にする方法もあります(様式・配布の有無は各配布元でご確認ください)。

様式や入れるべき項目は、相談先(金融機関・支援機関)によって求められる形が異なる場合があります。融資相談で提出する場合は、相談窓口の指定様式に合わせるのが無難です。

エクセルの限界と、会計ソフトで自動化する選択肢 (広告・PR)

エクセルは構造の理解や少数の取引には向きますが、取引数が増えると手入力と転記が負担になり、入力漏れ・計算式の壊れ・実績更新の手間といった課題が出てきます。そこで選択肢になるのが クラウド会計ソフト です。銀行口座やカードを連携すると明細を自動で取り込み、実績の集計や資金繰り・キャッシュフロー関連のレポート作成を支援する機能を備える場合があります。日々の記帳と資金の見える化を一つの流れで進めやすくなる点がメリットです。

ただし、資金繰り(将来予測)の作成機能の有無や名称・対応範囲はソフトやプランによって異なります。「実績の集計・キャッシュフロー表示」と「将来の資金繰り予測」は別機能のことがあるため、導入前に各公式で対応範囲をご確認ください(2026年6月時点・最新は公式で要確認)。

どちらが自分の使い方に合うかを整理したい場合は、freee・マネーフォワード・弥生 会計ソフト比較ガイドfreeeとマネーフォワードの比較もあわせてご覧ください。30秒ほどの設問で候補を絞りたい方は会計ソフト診断もご利用いただけます。料金・プラン名・機能の対応範囲は変動するため、最新は各公式でご確認ください。

資金繰り表を「融資の相談」で使うとき

創業融資や運転資金の相談では、事業計画書とあわせて資金繰り(資金繰り表や資金繰り計画)を求められることがあります。資金繰り表は「借りたお金を、いつの入金で・どう返していくのか」を説明する材料になります。

注意点として、融資(借入・返済あり)と補助金(原則後払い・返済不要・審査あり)は別物です。混同しないようにしましょう。日本政策金融公庫には創業期向けの融資制度があり、無担保・無保証人で使える枠組みも案内されていますが、審査があり、「必ず借りられる」「審査に必ず通る」とは言えません。制度名・要件・金利・限度額は変動するため、最新は日本政策金融公庫など各公式でご確認ください(2026年6月時点・最新は公式で要確認)。

事業計画書や資金繰り表の作り込みに不安がある場合は、認定経営革新等支援機関(認定支援機関) に相談する方法があります。これは税理士・中小企業診断士・金融機関などが認定を受けた窓口で、事業計画作成や融資の相談支援を受けられます。

なお、税務相談・税務書類の作成代行は税理士の独占業務です。当サイトは情報提供のみを行い、税務相談や申告・融資書類の作成代行は行いません。補助金など官公署に提出する書類の作成代行は行政書士法上の独占業務にあたる場合があり、関与可否は内容により異なります。具体的な相談は税理士・行政書士・認定支援機関など有資格者へご依頼ください。

一時的な資金ギャップを埋める選択肢:ファクタリング

資金繰り表で「来月だけ一時的に資金が不足しそう」と分かったとき、融資以外の選択肢として、ファクタリング(売掛金・請求書の早期現金化) があります。これは取引先への売掛金(請求書)を支払期日前に売却して資金化する仕組みで、借入ではなく債権の売却である点が融資と異なります(返済・利息ではなく、売掛金額から手数料が差し引かれる形です)。

  • 向いている場面:入金待ちの売掛金があり、入金日より早く現金が必要なとき。即日での資金化をうたうサービスもあります。
  • 注意点手数料がかかり、受け取れる額は売掛金額より少なくなります。 手数料率・対象となる請求書の条件・入金スピードはサービスにより異なるため、利用前に条件を必ず確認しましょう。常用すると資金繰りをかえって圧迫しかねないため、一時的なギャップの解消に限って使うのが基本です。

フリーランス・個人事業主向けに、請求書を使って早期に資金化できるサービスもあります(例:ラボル(labol/請求書買取・ファクタリング)の公式サイトを見るPR)。利用するかは、手数料と入金タイミングを資金繰り表の上で比較してから判断してください(2026年6月時点・条件は各公式で要確認)。

つまずきやすいポイント

  • 「発生」と「入出金」を混同する:資金繰り表はお金が動く月に書きます。売上発生月ではなく入金月、経費発生月ではなく支払月です。
  • 借入返済の元金を入れ忘れる:元金返済は費用ではないため損益には出ませんが、現預金は確実に減ります。財務収支に必ず計上を。
  • 税金・社会保険の支払月を見落とす:所得税・住民税・国民健康保険・消費税などは、特定の月にまとめて出ていきがちです。
  • 実績更新をため込む:予定のまま放置すると精度が落ちます。月締めで実績に上書きする運用が有効です。
  • 事業用と私用の口座が混在:分けておくと入出金の把握と記帳がしやすくなります。会計ソフトの自動取り込みとも相性が良い傾向です。

まとめ:まず骨組みを作り、回す

資金繰り表は、前月繰越 + 入金 − 出金 = 翌月繰越というシンプルな式の繰り返しです。まずはエクセルで「縦に項目・横に月」の骨組みを作り、入金・出金を お金が動く月 に入れて繰越を連動させる——ここまでできれば、数か月先の手元資金の見通しが立ちます。

料金・プラン・制度・融資の取り扱いは変動します。お申し込み・ご相談の前に各公式サイトと日本政策金融公庫の最新情報をご確認ください。 個別の税務・融資の判断は、税理士・認定経営革新等支援機関など有資格者にご相談ください。

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出典・参考(2026年6月7日確認)

本記事は情報提供を目的としており、税務・法務・融資に関する助言を構成するものではありません。記載の料金・制度・融資の取り扱いは2026年6月7日時点の情報で、最新は各公式(日本政策金融公庫・各ソフト公式等)でご確認ください。融資には審査があり、必ず利用できることを保証するものではありません。最終的な判断は最新の公式情報および有資格者への相談にもとづいて行ってください。

よくある質問

資金繰り表と損益計算書(試算表)は何が違いますか?
損益計算書は一定期間の「利益(もうけ)」を、資金繰り表は手元の「現預金(お金)」の動きを示すものです。掛け売り・買掛・借入返済・設備投資などの影響で、利益が出ていても手元資金が不足する(いわゆる黒字倒産のリスク)ことがあります。資金繰り表は入金と出金のタイミングを月単位で並べ、各月末にいくら残るかを把握するための表です。会計の数値の扱いに迷う場合は税理士など有資格者にご相談ください(2026年6月時点・一般的な説明です)。
エクセルと会計ソフト、どちらで資金繰り表を作るべきですか?
まず構造を理解する段階や、取引数が少ないうちはエクセル(または無料テンプレート)でも作成できます。一方で取引数が増えると、手入力での更新や転記ミスが負担になりがちです。クラウド会計ソフトは銀行口座・カードの明細を自動取得し、実績の集計や資金繰り・キャッシュフローのレポート作成を支援する機能を備える場合があります。対応範囲や名称はプラン・時期で変わるため、最新は各公式でご確認ください(2026年6月時点・最新は公式で要確認)。
融資の相談で資金繰り表は必要ですか?
創業融資や運転資金の相談では、事業計画書とあわせて資金繰り(資金繰り表や資金繰り計画)を求められることがあります。ただし様式や必要書類は金融機関・制度によって異なり、日本政策金融公庫など各窓口で案内が異なります。必ず借りられる・審査に通るというものではなく、制度名・要件・金利・限度額は変動するため、最新は日本公庫など各公式でご確認ください。事業計画や融資書類の作成に不安がある場合は、税理士・中小企業診断士など認定経営革新等支援機関への相談も選択肢です(2026年6月時点・最新は公式で要確認)。
資金繰り表は何か月先まで作ればよいですか?
決まりはありませんが、運用の目安としては向こう3か月〜6か月、年間の見通しを立てたいときは12か月で作る例が多いとされます。先の見通しが立ちにくい場合でも、まず直近数か月の入金・出金の予定を埋め、毎月末に実績へ更新していくと精度が上がっていきます。あくまで一般的な目安であり、必要な期間は事業内容や相談先の求めによって異なります。
資金繰り表の作成代行を税理士に頼めますか?
資金繰り表そのものの作成は税理士の独占業務(税務相談・税務書類の作成代行)に必ずしも該当しませんが、税務判断や申告書類が絡む場合は税理士の領域です。顧問契約のなかで資金繰りの相談に対応する税理士事務所もあります。当サイトは情報提供のみを行い、税務相談や申告・融資書類の作成代行は行いません。具体的な相談は税理士・認定経営革新等支援機関など有資格者へご依頼ください。

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